「わが家の歴史」は何度見ても期待通りのでき

再放送も見ましたが、堪能しました。フジテレビ開局50周年特別企画ドラマの「わが家の歴史はかなり期待して見ましたが期待以上のデキでした。
昭和を描いた「二丁目の夕日」もよかったですが、これは8時間という長尺で堪能できました。

三谷幸喜のテレビドラマや映画、舞台は結構見ている方ですが、駄作、退屈な作品はほとんどありません。一定のクオリティーはいつも保っています。唯一の例外はNHKの大河ドラマ「新撰組」でしょうか。これは長すぎて毎回テンポが遅くて退屈でした。

今回の「わが家の歴史」はいつもの三谷さんお気に入りの俳優のオンパレード+旬の若手俳優の競演です。昭和に生きた人々をその時代背景とともに生き生きと描いています。無名の市井の人々が主人公ですが、実在の有名人を絡ませることで、その時代を実感させる仕組みになっています。
ほんのわずか登場する有名人を旬な若手俳優などが演じているので、次はだれが出るのかと期待してしまいます。このあたり構成のうまさでしょう。
8時間という長さが感じられないほど、各回充実していました。
昭和という時代をノスタルジックにただ懐かしむだけでなく、現在の社会のありかたを踏まえて、対比的に描いています。

現在の私が子供のころの映像にナレーションを入れるという手法も、感傷的ではありますが効果的でした。全体に女性の強さが印象的な話になっています。出てくる女性が逆行にも負けず強く生きる様は感動的です。といっても暗さはありません。
役者は特に西田敏行と富司純子は秀逸です。みごとな表現力で圧倒的でした。若い俳優がかすんでいました。
あと天海祐希の存在感と堀北真希の個性が光っていました。

全体の構成としては、シリアスなドラマにあいの手を入れるような大泉洋のシーンが絶妙なアクセントになっていました。

深刻すぎず、軽すぎず良質なドラマに仕上がっています。